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卑弥呼の居室
女王卑弥呼の居室には、赦された者しか入られぬ。

嗚呼、その敷布はこの国には居らぬ気高き獣の皮。壁の四方に、まぼろしの獣。その獣たちに負けぬ気品に満ちた方は、大陸わたりの赤衣を肩にかけ、金銅の鏡を見ていらっしゃる。

ふと振り返ったその方は、薄絹の影に小鬼を隠し、わたしにむかって微笑んだ。

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