このイラストは、ふとしたことから知り合った大学のある先生の依頼で、制作しました。
「ヲタ絵描きの目から解釈して描いた卑弥呼プリーズ(意訳)」というリクエストでした。

というわけで、このイラストのよくわからない解説!

【卑弥呼】
・二十数カ国を支配した巫女的女王は、きっと、見た人を圧倒する魔女っぽいスゴイ外見だったに違いない!というイメージから、とんでもない髪型にしてみました。たぶん重たいです。

・『魏志倭人伝』によると、倭人の男子は、顔や身体のイレズミをしていました。卑弥呼は女子ですが、呪術的意味合いから、きっとしてただろうと推測しました。土偶の表面の模様を参考にデザインしています。

・頭飾りは太陽をイメージし、土偶などに見られる造形などもプラスしてデザインしました。

・イヤリングも、太陽をイメージしています。これに模様が入っているのは、銅鏡をイメージしてデザインしたからです

・左手に持つのは七支刀。色が青緑なのは、青銅のイメージです。

・右手の上に浮いているのは、中国皇帝からもらった印綬(絵は印だけ)

・上の着物が、胸が大きく開いたデザインなのは、アマノウズメのイメージを混ぜてみました。

・彼女が着ている色のうすい着物は、日本で作った布をイメージしました。シンプルです。

・彼女の左肩にかかっている布には、龍を配置しました。龍は、中国の聖獣です。つまりこの布は、中国に朝貢した(行った)際に手に入れた布という設定です。

・緑色の曲玉や飾りは、すべて日本産の翡翠(ジェード)でできています。

・腰にいくつものアクセサリーをぶらさげてあるのは、魔よけの道具です。

・腰の、一番右のY字型のアクセサリーは、実在する鹿骨のアクセサリーです。

・その下、うすい緑色の石。これは、中国産翡翠(ネフライト)をイメージしました。これも、朝貢の際に手に入れたものかもしれません。

・所々にある、紫色のキラキラした石は、紫水晶のイメージです。日本産の宝石って、翡翠のほかにはもうこいつしかイメージできなかったよー。

【男弟】
・卑弥呼が呪術を以って神霊の世界を抑え人々の尊崇を集めたなら、それを補佐する男弟は武力を以って人間の世界を抑えたのでしょう。

・彼の顔のイレズミも、土偶などからイメージしています。

・彼は卑弥呼に近しい眷属なので、イレズミのデザインには彼女と共通する部分があります。

・目元のイレズミは、遮光器土偶からデザインしました。◎は太陽のイメージ。

・口元の牙っぽいイレズミは、そのまま動物の牙からのイメージです。武人なので、猛々しく見えるようなイレズミをしています。

・頭飾りも土偶からです。キンキラキンですけどね!

・額の赤い布に刺繍された金の模様は、ぶっちゃけテキトーにデザインしました。

・「男弟=武力行使」のイメージなので、鎧を着ています。

背景の花が牡丹なのは、これも中国王朝のイメージです。『魏志・倭人伝』って結局は中国の文献なので、その文が刻まれた背景に牡丹を配して、中国を強調してみました。

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